どうも、massanです。
少しの間ブログの更新が止まっていて年が明けてしまいましたが、僕は元気です。
2020年はめちゃくちゃ更新して飛躍の年にしたいと思っているのでよろしくお願いします(なお1月が終わる模様)。
今回の記事は先日製作した自作エフェクターのレポ的なものについて書こうと思います!先日って言っても去年の話なんですが。
時間のある大学生である今、作らなければ一生作ることはないだろうなと思い、今回製作に至った次第です。
まず、エフェクター自作初心者である筆者がどういう準備過程を経て自作に至ったのか、および製作を通してどう感じたかについて書こうと思います。
その後、実際の製作過程のレポートについて書いていきます。 この記述がエフェクターを作ろうと考えている人の参考になれば幸いです。 それではどうぞ!
はじめてのギターエフェクター製作にあたって

エフェクターの自作ですが、全くの知識のない人が手を出すのは無謀な感じがしました。
ある程度電子部品の知識が要りますし、はんだづけにもなれてないと苦労します。まあでも中学生でもがんばればできるレベルなので大丈夫,たぶん。筆者も文学部所属のガッチガチ文系君ですが作れました!絶対に完成させるという意気込みと情熱が大事!
初心者がぶち当たりやすい問題に僕がどんな解決策をとったかを箇条書きで書いてみると以下の通りです。
- 工具が家にない!…→頑張って買う。電動ドリルは4000円台のものでもしっかりしたのが買える(意外と安い)!
- どの工具を買えばいい?…→下で僕が紹介しているやつを買えばとりあえず大丈夫。
- 回路図読めない…→インターネットや本には優秀なレイアウト図がいっぱいあるのでそれを見れば大体わかる。ただ、レイアウト図頼りっぱなしは危険なので部品の役割・性質ぐらいは知識として知っておかないとダメ。ていうか部品の知識がないとどれを購入すればいいかわからなくなる。
- 配線どうすればいいかわからない…→「トゥルーバイパス 配線」とかで調べたらいくらでも出てくるのでそれを参考に。どれが信用できるかどうかはしっかり見比べながら。これはレイアウト図も一緒。
- どこで部品買えばいいのかわからない…→秋月電子通商さんかGarrette audioさんあたりでOK。基本的に送料かかるけど実店舗行くまでの交通費考えたら安い。あと実店舗よりじっくり検討できる。
- はんだづけがうまくできるか心配…→もうこれは練習するしかない。慣れてない筆者も結構手間取りました…
まあまとめるとインターネット使って調べながら進めればあとは気合でいけます。INTERNET最高。
ただ、INTERNETから得た知識のみだと不安だし、なにより綺麗にまとまっていないことが多い。そんな人のためにおすすめ書籍をご紹介します。
初心者におすすめのエフェクター自作についての書籍
部品の説明からレイアウト図までたくさん収録されているし、ポップな感じで読みやすい( ちょっとくだけすぎてる感じがしなくもないが)。初心者本としては最適なんじゃないかなと思います。
この中の最初に書いてあるABボックスとかかなり簡単なので最初に作るのに適しているかもしれないですね(ただ、基板を使わないのでエフェクターではない)。
「ちゃんと回路図・部品の性質までしっかりと理解しておきたい!」という方にはこの本もおすすめ。
かなりわかりやすく説明されているし、「サウンドクリエイターのための」と題名にあるようにエフェクター自作に直結する知識が効率的に学べます。本は絶版でプレミアついちゃってますがCD-ROM版が筆者のHPで買えますよ。
※二つの書籍について、筆者は図書館で借りて目を通した程度なので完全に読み込んでるわけではないです。
僕が実際に買った工具
ラジオペンチ、モンキーレンチ、ニッパー、ビニールテープあたりの超基本工具は既に所有していたので買っていません。そのへんは100均で十分揃えられると思います。
電動ドリル
6000円台のちょっといいやつにしようか迷いましたが、節約のため4000円台のこいつにしました。
自分は今回はじめて電動ドリルというものを使ったので、他と比べてどうなのかといった比較ができません。申し訳ありません…
とりあえず、エフェクターケースの穴あけという点においては問題なく使えました。
ステップドリル
電動ドリルに標準でついているドリルで穴をあけた後、こいつで拡張します。リーマーでほじほじ穴を拡張するよりも楽。
ただ、結構怖い。その名の通り、ステップ(段差)になっているところで急にドリルが食い込む感じなので,ウイーーーーーーーーーーガクッ「ウオオオッ!」と声が出ます。
不安な人はリーマーでほじほじしましょう。
はんだこて・はんだ線・はんだ吸いとり線・こて台
amazonで安めのやつ。はんだ線は他サイトでおすすめされていたものを買いました。気になる人はオーディオ用のはんだ線とか買った方がいいかもね。その辺はオカルトちっくになってくるっぽいが。
買っておけばよかったなと後悔した工具
センターポンチ
こいつがないとドリルがすっごいすべるよ!なくても穴あけできるっちゃあできるけどやっぱり危ないなと感じました。みなさんは買ってください。僕は後日購入した。
テスター
自分の所属しているサークルに備え付けられているものを使えばいいやーと思っていたのですが、たまたま後輩が借りていたため使えず、今回テスターなしでエフェクター製作に挑戦しました。
その結果、音が出ないときに原因を気合で探すしかないという状況に陥る羽目になりました。これも皆さんケチらず買ってください。これも後日購入した。
ある程度初心者への指南が終わったところで、実際の製作記に移っていこうと思います。
Z.Vex Super Hard Onのクローン製作記
いろいろ調べてみて、Z.Vex社のSuper Hard On(SHO)が部品数も少なく初心者が作るのに適しているエフェクターだとわかったので、今回はそれを作ることにしました。
レイアウトはインターネット上にあったものを参考に。
僕が参考にしたレイアウト図が乗っているサイトのリンクを掲載したかったのですが、yahooブログのサービス終了とともに消えてしまったみたいです……残念!
再配布したいところですが,やはり権利的なものが気になるので各自探してください…役に立たない記事でごめんなさい。
どのレイアウトを参考にしてもいいとは思いますが、初心者であればスイッチやジャックの配線まで記載されたレイアウト図を参考にすると安心感があっていいと思います!自分が参考にしたレイアウト図も配線まで記載されていました。
なお、使用した部品は以下の通り。
- 抵抗1M…2つ
- 抵抗100k…1つ
- 抵抗5.1k…2つ(内1個はLED用)
- フィルムコンデンサ0.1μF…1つ
- 電解コンデンサ10μF…1つ
- ダイオード1N914…2つ
- トランジスタ(FET)BS170…1つ
- 可変抵抗5k-B…1つ
- 3PDTフットスイッチ…1つ
- 赤色LED…1つ
- DCジャック…1つ
- ステレオジャック…1つ
- モノラルジャック…1つ
- ベルデン8503(配線用線材)…1.5mくらい(後述しますが、使い過ぎです)
それじゃあいってみよう!
穴あけ
まずは穴あけです。
本来はしっかりとケガキ(下書き的なもの)をするべきなのですが、僕は適当人間なので定規で中心になりそうなところを測って鉛筆で点を書いて…という小学生レベルの精度の下書きをして臨みました。

マンションのベランダで作業。意外と穴をあけるときの金属音が耳につくので、夜間に穴あけ作業をするのはおすすめしません。
また、部品が装填できないと意味ないので、実際に部品をはめ込んで大丈夫かどうか逐一確認した方がいいです。
塗装は今回していません。なぜか?僕がめんどくさがりだからです。元ネタのSHOもメタリックな感じだし、まあいっかってことで。
基板製作

ユニバーサル基板を適切な大きさにカット。カッターで傷をつけて、ラジオペンチを使って折るとすぐできる。
当初、ラジオペンチを使うという発想が頭の中から抜けていたため、素手で折ろうとして「堅すぎ!!!!!!!!!!!!!」と絶叫していました。あほちゃん。

レイアウト図を参考に基板を仮組み。つながっているところを油性ペンでメモしておくと分かりやすい。黒一色でやっているけど、いろいろな色で印付けた方が間違えにくいと思う。
その後、はんだ部品同士をはんだづけ。写真はありません。撮る癖をつけろ。
配線
配線します。これが一番めんどくさかった。

写真を見て、エフェクターを一度でも作ったことある人は「こいつ馬鹿か?」となっていることだと思います。そうです、配線が長すぎるのです。
原則、音響系の配線はできるだけ短くするべきといわれています。長くなるほど抵抗値が上がるので音響的に良くなかったはず(僕のあいまいな知識)。
なぜこんな長い配線をしてしまったのかというと、自分の参考にしたレイアウト図の線が長かったことから「このくらいなのかな」と思ったからなんです。大体そういうのは便宜上長く描いてあるだけなんだよなあ……それにしても気づけよ。
この長い配線のせいで基盤をケース内に押し込めるのもめちゃくちゃ無理やりになってしまったので、反面教師として参考にしていただけると幸いです。
なお、このめちゃくちゃな配線はむりやり基盤を押し込めて完成させた後に第三者から指摘されたので、もうめんどくさくて修正していません。
もうケースをあけたくないんです……
音だしチェック
クソみたいな配線でしたが、果たして音が出るのでしょうか?
アンプにつなげてチェック。
しーん…
音、出ず。全く音が出ません。バイパス音すら…
当時、夜遅くだったしテスターもないのでいったんその日は寝ました。不貞寝。
翌日ネットで調べたところ、「バイパス音すら鳴らないのは基板部分よりもジャック周りやスイッチ周りの配線に原因がある可能性が高い」とのこと。なるほどね~。
見直してみると、ジャックのGNDやインプットの配線が間違っていました。すぐに修正。
果たして…?
…鳴った!
やったああああああああああああ!ということで基盤をケースに押し込む作業などしていたら配線のはんだが取れ、それをやりなおしたものの音が出ず、見直すとやり直した箇所を間違っていて、それを修正してもまだ音が出ず、どうやら手で基板のGND部分を触ると音が出ることからGNDの配線が接触不良になっていることを突き止めやっと音が出て…なんとかケースに押し込め終了。
上の文章で書くとあっという間ですが、一番最初に音が出てからちゃんとケースに押し込めるまでに4時間ぐらい要しました。しんどかった…
そしてデザインを整えて完成!
元ネタのSHOの画像をいじったりして、ドンキーコング仕立てにしたてたものをラベルシールにして貼り付け…

自作エフェクターの完成だ!!!!
LED用の穴の部分や、シールの切り方などよく見ると結構雑です。こういうの性格出ますね。まあ面白ければよいかなと。
あと、可変抵抗のツメを折っていないためつまみの部分がちょっと斜めになっています。あれって折ってもいいやつだったんですね,あとから知りました。例のごとくケースをあけたくないので未だ修正できず。
出音の感想
肝心な音について。他サイトで「ピックアップがブーストされる感じ」という感想を読んだことがあったのですがまさにそんな感じです。芯のある音が鳴ります。地味ですがバッファーとして申し分のない出音。
つまみが0の状態でバイパス音とほぼ一緒,MAXだと結構音量が上がってすこし歪む感じもしますね。
SHOの仕様,つまみのガサガサ音もしっかりと鳴りました。ガサガサ音がSHOの完成を証明してくれるので,やっぱり自作初心者にとってやさしいエフェクターと言えますね!
気になるとことしてはスイッチオン時に「ボフッ」というポップノイズがすることですかね。このへん自作エフェクターあるあるらしいので今回は見送り。
おわりに
以上,自作エフェクター製作記でした。
自分と同じような境遇の初心者にも参考になるよう書いてきたつもりです。
かなり手間と時間がかかりますが,達成感はすさまじく,愛着がわくこと間違いなしです。
皆さんもぜひ自作エフェクターに挑戦してみてくださいね!
※ただ,こうやって機材の沼にはまるとギターの腕がどんどん落ちていくので注意しよう!
☆2020年1月現在,もう一つエフェクターを製作中なのでmassanの次回作にご期待ください!
それでは。

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